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1. プロジェクトの背景と想い
目黒川みんなのイルミネーションは、今年で開催15周年を迎えます。
冬の目黒川沿いに咲く「冬の桜®︎」と呼ばれる桜色のイルミネーションは、使用済みの食用油をアップサイクルしたバイオディーゼル燃料で灯される、100%地産地消のエネルギーによる持続可能なイベントです。
このイルミネーションが生まれたきっかけは、2011年の東日本大震災直後に見た、あるSNSの投稿でした。そこには、こんな言葉が綴られていました。
「東北では街灯すら復旧していないのに、東京はイルミネーションで輝いているのを見て悲しくなった」
復興を願う人々の思いと、煌々と光る東京の街の対比。そのギャップに胸を痛めた私たちは、「自分たちにもできることがあるはず」と考え、地域でエネルギーを生み出し、地域で光を灯すという新しい循環型のイルミネーションを始めました。それは、電力不足の中でもエネルギーの多様性や地域循環の大切さを伝える試みであり、希望の光を未来へつなぐ挑戦でもありました。
「目黒川みんなのイルミネーション」は、単なる観光イベントではありません。桜色の光ひとつひとつに、地域の記憶と願いが宿る——地域みんなで育ててきた文化です。
冬の桜®︎には、これまでの歩みを大切にしながら、未来へ希望をつないでいく想いが込められています。
このあたたかな光を、これからも地域とともに守り、次の世代へ受け継いでいきたい。
それが、私たちの何より大きな願いです。


2. 解決したい課題
15年間、地域を照らしてきた桜色のLEDイルミネーション。しかし長年の使用により、LEDライトの劣化が少しずつ進んでいます。光が弱まり、機材トラブルのリスクも高まる中、このままでは、みんなで咲かせてきた光を未来へ引き継いでいくことが難しくなってしまいます。目黒川沿い約2.2kmにわたり、約40万球ものLEDが灯るこのイルミネーションでは、一部機材の経年劣化が進んでいます。安全で美しい光を保つためには、適切な更新が欠かせません。地域の協力を得ながら続けてきた私たちにとっても、その全てを自力でまかなうことは簡単ではありません。
だからこそ──この光を未来へつなぐために、皆さまのお力をお借りできればと思っています。
私たちは、地域のシンボルであるこの光を次の世代へと引き継ぐために、老朽化したLEDの更新と設備整備を進めていきます。
それが、このプロジェクトで実現したい一番の目的です。


